トランスデューサトランスデューサについて
超音波厚さ計用の優れたトランスデューサを各種取り揃えています。
トランスデューサを選ぶときは、検査の条件を満たすものを選ぶことが大切です。測定する素地の種類、測定範囲、母材の形状(平面または曲面)、試料の寸法などを考慮してください。
適切な型のトランスデューサを選ぶ
検査に適したトランスデューサを選ぶことが重要です。
正しい周波数と直径のトランスデューサを選ぶ
物質によって、音がどのように伝わるかが異なります。音が伝わりやすいものもあれば、音を吸収してしまうものもあります。後者の場合は、正確に測定するのが難しいことがあります。そのため、試験する材質に合った周波数と直径のトランスデューサを選択することが重要になります。
低い周波数のトランスデューサは、主に、音を吸収しやすい材質(プラスチックや合成素材)の測定に使います。周波数の低い音波は深部にまで透過するので、反射波も強くなり、よい測定値が得られます。この深部にまで届くという性質は、厚い試料の測定に適しています。
一方、高い周波数のトランスデューサは、精度の高い測定値が必要な場合に最適です。これは、高周波数の音波は指向性が大きいため、測定したい場所以外からのエコーが少なくなるからです。周波数が高く波長の短い音波は、薄い素地の測定にも適しています。
直径の大きなプローブには、大きな水晶振動子(超音波の発信・受信用)が付いています。振動子が大きいほど、大きな波形を発生させ、受信感度も上がります。
したがって、大きなトランスデューサの方が小さなものよりも透過する超音波の量が多くなります。高い透過性と感度が要求されない場合は、小さなトランスデューサの方が、狭い溝などの手が届きにくいところにも正確に配置できるので便利です。
ケーブルの接続方法
ケーブル付き
トランスデューサ製造時にケーブルが接続されます(取り外せません)。
Microdot
回して締めるタイプのコネクタ2個でケーブルに接続します。ケーブルが損耗した場合に交換できます。
LEMO 00
直径の大きいトランスデューサの中には、頑丈なLemo 00コネクタが付いたものがあります。
トランスデューサの上面
どのトランスデューサの上面にも、周波数と直径が明示されています。
一振動子型
超音波を発信および受信する水晶振動子が1つだけ付いています。高い周波数での検査用です。
アーマード
金属補強が施された頑丈なケーブルが付いています。
二振動子型
発信用と受信用の2つの水晶振動子が内蔵され、発信部と受信部は防音材で区切られています。
ペンシル型:先端口径1/16インチ
まっすぐなものと、手の届きにくいところの測定に便利な直角のペン先状のものがあります。
耐磨耗型
FD700+探傷器用。ざらざらした面を測定しても長持ちするように補強されています。透過性の高い複合振動子が付いたものもあります。
高温測定用
高温の試料を測定するときに使用します。最高温度が343°C(650°F)と482° (900°F)の2種類あります。
水中測定用
UG20DLモデル専用のトランスデューサです。
円筒形
FD700+シリーズ用のトランスデューサ。表面近傍でよい分解能が得られます。透過性の高い複合振動子が付いたものと、正確に配置しやすい細型のものがあります。
遅延材付き
信号を遅らせる遅延材付きの一振動子トランスデューサ。薄い素材を測定するときに使います。
スーパースタンダード
吸音性の材質の測定に適した強力なトランスデューサ。
シリンダー用
車のシリンダーとエンジン内測定用。接触面が曲面加工されています。鉄測定用とアルミニウム測定用の2種類あります。
減衰
信号の持続時間を制限するか、振幅を小さくすることです。
小型
狭い場所の測定に便利な小型のトランスデューサ。25mm(1インチ)または225mm(9インチ)のハンドル付きとハンドルのないものがあります。
複合
ゲインを大きくし、超音波の強度と透過性を上げたトランスデューサです。
横波
探傷検査で使用する大型の一振動子トランスデューサ。斜角探傷用くさびに取り付けて使用します。
高分解能
表面近傍の分解能の高いトランスデューサ。薄い試料の測定に適しています。
保護膜付き
柔らかい接触面の付いたトランスデューサ。凹凸のある表面でもしっかり接触させ、安した測定を実施できます。透過性の高い複合振動子が付いたものもあります。
膜厚測定
ThruPaint™を採用したトランスデューサ。膜厚と肉厚(試料のみの厚さ)の両方を同時に測定できます。